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第2回領域シンポジウム予稿集 環境低負荷型の社会システム Social Systems for Better Environment Performance  19-24
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途上国に適合する連鎖反応を利用した乾式脱硫プロセスの開発
定方 正毅1)
1) 東京大学大学院工学系研究科
年々、深刻化する中国はじめ途上国の酸性雨問題を解決するために、わが国をはじめとする先進諸国がこれまで開発した脱硫技術の途上国への技術移転が試みられているが、高コストと水を大量に使用する湿式プロセスが主流であるため、ほとんど成功していない。
途上国に適合する脱硫技術として安価で有価な副生成物を生み、水の消費量の少ない省水型脱硫プロセスの開発が求められている。
本研究では、まず上記条件を満足する脱硫プロセスとして連鎖反応を利用した乾式脱硫プロセスの開発を目指す。すなわちこれまで電子ビーム脱硫、脱硝反応(および硫酸イオン溶液中内反応)で示唆されているSO2→SO3の連鎖反応サイクルを抽出してイオン、ラジカルを吹き込むことにより、これを積極的に生ぜしめ排ガス温度160°C∼110°Cの範囲で、SO2の迅速な硫酸化をはかるもので、従来プロセスに比べて
1) 脱硫剤および設備が不要のためコストが1/3∼1/5で済む
2) 水を使用しない
3) 有価副産物が得られる
4) 運転が簡単
5) 省エネルギー型
などの特徴を有する。さらに、新脱硫プロセスの導入と総合的なエネルギー利用効率向上の施策による環境改善効果の予測モデルを作成することも目的とした。

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