| | | | 磁場は空間的、時間的に均一な場から不均一、変動する場まで多岐にわたる。たとえ均一磁場が系に加えられたとしても、実験系は各種磁場の重ね合されたものとなる。磁場は量子力学的·熱力学的効果、配向効果や物質移動による濃度効果·速度論的効果などを及ぼすから、系の磁場応答は極めて複雑な過程の結果として現われる。したがって、単純な磁場応答から、多種多様な成分を含み、多くの化学·物理過程からなる複雑な系の磁場応答メカニズムを推定することは困難である。われわれはできる限り単純で基本的な過程を含む不均一系を用いて、その磁場応答のメカニズムを追及してきた。一つは、気/固および液/固界面での分子およびイオン吸着、もう一つは、超分子系の構造と機能の磁場制御である。 | | | |