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各種反応プロセスにおける磁気効果に関する研究
Vol. 1 (2000) p.37
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金属材料技術研究所における共同研究
  金属材料技術研究所では本共同研究「各種反応・プロセスにおける磁気の効果に関する研究」において、世界のトップレベルにある強磁場発生開発技術の更なる発展と応用を目指す「磁場の発生技術」、磁場利用による人に優しい無侵襲型医療装置の高度化を目指す「生体への磁気刺激」、および電磁力による浮揚溶解法の可能性の拡大を目指す「材料プロセスへの応用」の3研究課題を中心として参画した。以下にその成果の概略を記す。
「金属材料技術研究所強磁場ステーションでの強磁場発生技術の伸展」
世界でも有数の強磁場発生施設である金属材料技術研究所強磁場ステーション(TML:Tsubasa Magnet Laboratory)では、磁気効果は重要な研究領域であるとの認識から、磁場効果の新規探索を目的とした汎用的な強磁場環境を提供するとともに、各種磁場効果の応用を目的としたマグネット開発を行ってきた。その結果としてハイブリッドマグネットは定常磁場の世界記録を更新する37.3T(室温ボア32mm)を発生し、現在は30T(室温ボア52mm)、35T(室温ボア32mm)を定常的にユーザに提供している。また超伝導マグネットでは23.4Tの発生、NMRマグネットの901MHzでの永久電流モード運転、均一な磁気力場を発生するタンパク質結晶成長用電動冷却型マグネットの開発等を行ってきた。TMLでは今後も既存装置の維持・改良に努めるとともに、利用者のニーズに沿ったマグネット・周辺機器の開発、さらに新しい磁場効果の産業応用への橋渡しも含めて新磁気科学の発展に貢献したいと考えている。

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