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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 831
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「脳を知る」平成8年度採択研究代表者
「神経ネットワーク形成の遺伝子プログラム」

野田 昌晴1)
1) 岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所 教授
Abstract:  脳形成機構の分子レベルでの解明は、それが多くの異なる過程を経て形成されることからも、困難な課題があることが推測される。我々は特に、神経系における領域特異性獲得の分子機構の解明に向けた研究を、網膜における領域特異性の形成をモデルとして行っている。これは脳における領域特異的神経結合形成の基盤を明らかにする研究でもある。具体的には、まず網膜において領域特異的発現を示す分子群を網羅的に単離·同定し、その機能と分子間の相互関係を明らかにすることを通じて、普遍的なメカニズムの解明を目指している。これまでに多くの新規分子を含むトポグラフィック分子群を同定し、引き続いて、各分子の構造、機能、分子間の相互関係を明らかにする研究を展開している。また、脳における特異領域の形成並びに、特異機能の発現という関点から、プロテインチロシンホスファターゼβ/ζおよび機能未知のNaチャンネルの役割解明に向けた研究も併せて行っている。

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