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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 801
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「脳を知る」平成7年度採択研究代表者
「感覚から運動への情報変換の分散階層処理神経機構」

篠田 義一1)
1) 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科システム神経機能学 教授
Abstract:  脳は重要な感覚情報である視覚入力を適切に取り込むため、種々の眼球運動サブシステムを使い分けている。目の前に興味のある対象物が現れる時に、急速なサッケードを、ゆっくり動く視覚対象物を目で追う時に、滑動性眼球運動や輻輳性眼球運動を、静止した視覚対象物を頭部が動く状況下で見る時に前庭動眼反射を使う。この時、脳は視覚と前庭の2種類の感覚情報を取り込み、網膜で検出された視覚速度情報を、空間内の視標速度情報及びそれを追跡する運動情報である視線情報に変換し、これらの情報を更に眼窩内の水平と垂直·回旋の眼球運動に変換させている。我々のチームは、これらの過程において前頭眼野、上丘、小脳、大脳基底核がどのような役割分担を果たすかを調べている。

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