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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 768
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「ゲノムの構造と機能」平成11年度採択研究代表者
「ナノチップテクノロジーの創製とゲノム解析への応用」

馬場 嘉信1)
1) 徳島大学薬学部 教授
Abstract:  本プロジェクトにおいては、DNA検出部を含むゲノム解析の全基本プロセスの集積化を実現するナノチップテクノロジーを創り、21世紀に向けて新技術である一分子ゲノム解析技術や単一細胞中のプロテオーム解析技術を開拓することが目標である。ナノチップテクノロジーは、PCRマイクロチャンバー、マイクロチャンネルアレイ、DNA分離用ナノストラクチャーおよびDNA検出用のCCDチップを同一チップ上に全て実現するもので、従来法の数百倍の能力を有するゲノム解析技術である。本年度は、マイクロチャンネルアレイの設計と作成、マイクロチャンネル中でのDNAの泳動挙動解析、マイクロチャンネルを用いたDNAフラグメント解析の高速化、ゲノムサンプルの収集とSNPs解析、マイクロスケール反応系の設計についての研究を進めた。その結果、ゲノム解析に必要な基本プロセスのマイクロ化とDNA解析を1分以内に達成できるシステムを開発した。今後は、ミリ秒オーダーのDNA解析を達成するためのマイクロチップの設計、PCR高速化のためのマイクロ反応システムの設計·開発、DNAの高感度検出システムの開発を進め、高いスループットを有するDNA解析システムの開発を目指して研究を進める予定である。

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