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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 750
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「ゲノムの構造と機能」平成10年度採択研究代表者
「器官形成に関するゲノム情報の解読」

松原 謙一1)
1) (財)国際高等研究所 副所長
Abstract:  高等動物の器官形成は、器官の“芽”となる細胞がまず生じ、それが周辺の細胞とコミュニケーションしながら分化·増殖をくり返して複雑な細胞集団へと発展してゆく過程である。コミュニケーションにさいしては、細胞外分泌物質やそのリセプターをはじめ、各種の誘導·抑制シグナル伝達のカスケードが次々と関与し、整然と働く筈である。我々はこの過程で動員される数万に及ぶと考えられる遺伝子をゲノム解析手法によって同定·定量し、各遺伝子の経時的発現プロフィルのデータベース作成を進める。このために発生途上のマウスの小脳をモデル系として選び、そこで作動する約1000種の遺伝子の活動度についてデータベースを作成した。昨年に引き続きデータベースを続けて充実させてきたが、それと同時に大量のデータを解析する統計学的手法を開発した。研究手法は、器官形成、器官再生、器官に対する薬理作用、疾病要因の問題等を解析する新しい方法論として展開できる。

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