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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 706
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「分子複合系の構築と機能」平成11年度採択研究代表者
「高次構造天然物の全合成:制癌活性物質の探索と創製」

桑嶋 功1)
1) (社)北里研究所生物機能研究所 研究部長
Abstract:  制癌活性物質インゲノール及び制癌剤タキソール類縁体のタキシニンの世界初の全合成を目指した研究を行うとともに、すでに全合成を完了したIL-6活性阻害物質マジンドリンに関してその合成経路の大幅な短縮を目指した研究を行った。すなわち、インゲノール及びタキシニン合成に当たっては、これまでに開発した手法に基づいて高次構造炭素骨格を構築した後、適当な官能基変換を施して、各々の重要合成中間体を合成した。今後は、これらから必要な官能基の導入及び変換を行い、各々の全合成を達成すべく研究を行う。一方、マジンドリンの合成に当たっては、フロインドリンに含まれる不斉源を基盤とした不斉アルドール反応とケイ素の特徴を活用した5員環環化反応を開発し、短工程での不斉全合成を達成し、量的供給を可能にした。

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