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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 615
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「電子·光子等の機能制御」平成10年度採択研究代表者
「量子相関機能のダイナミクス制御」

青柳 克信1)
1) 理化学研究所 主任研究員
Abstract:  本研究では、量子状態の時間的·空間的相関に関わる基礎的な物理を明らかにし、それを用いた新たな機能デバイスを探索することを目的とし、そのためのデバイス設計·機能探索および構造作製の研究を行っている。これまで電子の波動性(位相)、スピン、電荷および励起子の量子相関を利用するための具体的なデバイス構造を検討してきており、その基礎的な特性を検証するための量子相関測定システムの準備を行っている。ナノ構造作製技術に関しては、電子ビームを用いた選択的量子ドット形成技術、自己組織化による量子ディスク形成およびカーボンナノチューブを走査プローブ法の針として利用する手法を開発した。また、カーボンナノチューブを量子ドットとして動作させる技術の開発を行った。今後、量子相関機能発現のため量子構造をさらに制御性よく作製する技術を確立し、時間領域での電子·光量子相関の測定を行うことにより量子相関を規定している物理メカニズム(デコヒーレンス)を明らかにするとともに、機能デバイスへの応用可能性を探索する予定である。

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