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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 553
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「極限環境状態における現象」平成9年度採択研究代表者
「超高圧プロセスによる天然ダイヤモンド単結晶·多結晶体の成因解明」

赤石 實1)
1) 無機材質研究所 総合研究官
Abstract:  超高圧合成技術を駆使し、非金属触媒を用いたダイヤモンド合成研究を発展させて、天然ダイヤモンド単結晶·多結晶体の成因を解明する。成因解明研究を通して、天然に産出する高純度ダイヤモンド多結晶体“バラス”類似の新硬質材料を合成し、次世代硬質材料の開発を目指す。成因解明を目的に、天然ダイヤモンドの生成環境に存在すると考えられている、C-O-H流体相触媒によるダイヤモンドの生成メカニズムを明らかにするとともに、CO2そのものがダイヤモンド合成触媒となることを実験的に証明した。酸素を全く含有しないC-Hからなる有機物からのダイヤモンド合成及び炭酸塩融体からの炭素の供給によるダイヤモンドの結晶化に成功した。天然ダイヤモンドの生成環境である上部マントルから地表へのダイヤモンドの上昇時の融食プロセスを検討した。非金属触媒である炭酸塩に水を添加し、これを焼結助剤に使用し、0-1μmの微粒ダイヤモンド多結晶体の合成法を確立した。今後、新しいダイヤモンド合成触媒の探索、出発物質の検討、生成機構の解明、高純度多結晶体の合成研究を推進する。

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