TOP > 巻一覧 > 目次一覧 > 書誌事項


平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 457
[PDF (362K)] [引用文献


「極限環境状態における現象」平成7年度採択研究代表者
「超高圧下における水素結合の量子力学現象の創出と発現」

青木 勝敏1)
1) 物質工学工業技術研究所 首席研究官
Abstract:  100万気圧に及ぶ超高圧下で水素結合に特有な現象ならびに状態を創出し、その発現機構を解明することを目的に実験ならびに理論研究を実施した。水分子系ならびにハロゲン化水素分子系を対象に、プロトントンネル運動が主要な役割を果たす構造相転移を室温∼20K、0∼100GPaの低温高圧下で探索し、転移過程を光吸収·散乱ならびにX線回折実験によって詳細に観測した。これらの分子固体の高圧状態を第一原理MDシミュレーションによって創出し、実験結果に微視的解釈を与えるとともに相転移機構を解明した。低温·高圧下において過冷却水-氷間の相転移ならびに相境界を測定し、液相-液相転移ならびに第二臨界点の存在を示唆する実験結果を得た。これらの相転移、臨界状態を予測する理論モデルの妥当性を検討した。

[PDF (362K)] [引用文献

Copyright(c)2000 科学技術振興事業団