| 「単一分子·原子レベルの反応制御」平成9年度採択研究代表者 「完全フォトクロミック反応系の構築」
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| | | Abstract: フォトクロミック分子は、光の照射により可逆に分子構造を変える性質をもち、様々の分子物性が光変化する。このフォトクロミック分子を対象として、その極限性能(高効率性:主反応量子収率=1、高選択性:副反応量子収率=0)の達成をめざしている。すなわち、熱安定フォトクロミックジアリールエテン分子系において、閉環反応量子収率が1に限りなく近い分子系を設計·合成·作成すること、また、光劣化の機構を解明してその防止策を明らかにし、劣化しにくい分子系を設計·合成することを目標とした。今年度は、前者については、確率論的に反応効率を向上させる試み、結晶における光反応量子収率の測定方法の確立を、後者については、光反応劣化物の同定とその防止策を検討した。 | | | |