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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 376
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「単一分子·原子レベルの反応制御」平成7年度採択研究代表者
「高次構造を有する有機分子の極微細触媒構造を機軸とする立体選択的構築」

福山 透1)
1) 東京大学大学院薬学系研究科 教授
Abstract:  現在使用されている医薬の中には不斉中心をもった高次構造有機分子が極めて多い。しかしながら、それら医薬のうち、合成により供給されるものに関しては、光学分割によって光学活性体を得るかラセミ体をそのまま用いているのが現状である。本研究は光学活性な医薬品の実用的合成を目指している。これまでに、共同研究者の柴崎教授のグループ、笹井教授のグループおよび古賀教授のグループらは触媒的不斉炭素-炭素結合生成反応の開発に成功している。これらを効率的に応用し、医薬的に重要な有機化合物の全合成研究が進行中である。また、平成11年度までにカタランチン,ビンドリン,CP-263,114,リポグラミスチン-Aなどの顕著な生理活性を有する天然物の全合成に成功している。現在は、さらに複雑な構造を有するエクチナサイジンやビンブラスチンなどのプロジェクトも進行中である。

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