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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 152
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「生体防御のメカニズム」平成7年度採択研究代表者
「植物の感染防御機構の生物有機化学的解明」

岩村 俶1)
1) 京都大学大学院農学研究科 教授
Abstract:  (1)Dimethoxybenzoxazinoneがコムギにおいて誘導発現することの発見、benzoxazinone類生合成に与るコムギゲノムおよび染色体の特定、トウモロコシ従属栄養期に発現するbenzoxazinone glucosyltransferaseの単離精製、特性および内部配列の解析、オオムギ防御物質hordatineのコムギにおける発現。
(2)エンバクのファイトアレキシンavenanthramide類の生合成過程のエリシターによる酵素活性の誘導を指標にした解析、およびアカツメグサにおけるヒドロキシ桂皮酸アミド類のジャスモン酸による誘導の解析を行った。
(3)バナナ未熟果実より4つの新規フェニルフェナレノン型ファイトアレキシンを同定した。バナナのフェニルフェナレノンはcinnamic acid2分子とmalonic acid1分子から生合成されることを明らかにした。またアブシジン酸の受容体探索のため、デキサメタソンとのヘテロダイマーを合成した。
(4)イネのファイトアレキシンの誘導機構および生合成経路の解析を行った。
(5)生物検定を指標に、植物病原菌遊走子の誘引物質や野生植物の抗菌物質の構造·生成様式を追究した。
(6)植物着生菌や植物内生菌、根圏微生物と宿主植物の相互作用を病原抵抗性昂進の面から検討した。

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