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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 1286
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「資源循環·エネルギーミニマム型システム技術」平成10年度採択研究代表者
「乾燥地植林による炭素固定システムの構築」

山田 興一1)
1) 信州大学繊維学部 教授
Abstract:  未利用乾燥地への大規模植林による持続可能な炭素固定システムの確立を目的とした、水、塩、大気環境、地形、樹種、エネルギーを組み込んだモデルを考案し、全地球的に適用可能な緑化シミュレータの構築を行う。これまでに、対象地域として選定した年間降水量200mm程度の西豪州で、現地研究機関とも連携し、現地特有の土壌物性、水環境、樹木特性、気候条件に関する基礎データの取得及び解析を行い、各構成モデル(土壌、植生、大気)の構築、検証および改良を進めてきた。また実際に植林することにより、提案された緑化手法の実証試験を開始した。今後更にデータを蓄積し、各構成モデルを改良するとともに、各モデル間でのI/Oを明確にし、それらを結合した一つの緑化シミュレータを構築する。そのためには、地形、地下水などを考慮した広域の三次元的な水移動の把握、植生および土壌物性のゾーニングによる植林可能域の推定なども行う必要がある。また、植林された樹木の成長、土壌環境、気候条件を観測し、導入された緑化手法の検証を行うとともに、さらに効果的な新規な緑化手法の提案、実証も行っていく。

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