| 「資源循環·エネルギーミニマム型システム技術」平成10年度採択研究代表者 「高リサイクル性を有する森林資源の開発」
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| | | Abstract: リサイクルによるパルプ繊維の劣化と損失を原料から改善するため、高リサイクル性かつ高成長性を有した樹木を迅速に同定·選抜する技術を開発し、選抜木の交雑育種(植林)を実施すると共に、この発生機構を解析することを目的とする。これにより、効率的な森林資源のリサイクルと省エネルギーを達成し、資源循環型社会構築の実現を目指す。生産性の高い森林資源を創出することにより、CO2固定量を増加させることが見込める。これまでに、リサイクル性に関与していると考えられる樹木各種の細胞比率や形態を、近赤外光フーリエ変換ラマン分光法と多変量解析を組み合わせることにより、木粉を用い非破壊的に定量する方法をユーカリで開発した。これにより、従来長時間を有する作業であった、切片の作成、および顕微鏡による観察が、簡便かつわずか数分といった迅速さで測定可能になった。同様に樹木各種の化学構成成分および構成成分の構造についても測定可能となった。また、この方法は試料の樹齢、材色や蛍光強度に関係なく有効であった。今後は、この手法をアカシアにも応用し、優良樹木の選抜に利用されることが期待される。 | | | |