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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 1068
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「環境低負荷型の社会システム」平成8年度採択研究代表者
「サンゴ礁によるCO2固定バイオリアクター構築技術の開発」

茅根 創1)
1) 東京大学大学院理学系研究科 助教授
Abstract:  サンゴ礁は,光合成·石灰化を通じてすべての生態系の中でもっとも活発に炭素循環に関わっている。本研究の目的は,サンゴ礁における炭素収支の評価を行なうとともに,サンゴ礁における炭素循環メカニズムに基づいて,生態系を活用したCO2制御技術を提案することである。これまでに,サンゴ礁海域における炭素循環評価のための計測システムを開発し,裾礁型サンゴ礁である石垣島においてCO2,炭酸系,物理量などの1年間の通年観測に成功した。観測結果によって,サンゴ礁の群集代謝と物理環境の変動に伴ってCO2がどのように吸収·放出されるかが明らかになった。現在,堡礁型サンゴ礁の典型であるパラオ諸島において,連続観測を進めている。今後は,これらの成果をまとめ,サンゴ礁の評価·診断手法を開発するとともに,サンゴ礁生態系·炭素循環モデルを構築し,CO2制御技術を提案する。

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