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平成11年度 戦略的基礎研究推進事業 「研究年報」
Vol. 1 (2000) 1031
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「環境低負荷型の社会システム」平成7年度採択研究代表者
「自立型都市をめざした都市代謝システムの開発」

柏木 孝夫1)
1) 東京農工大学工学部 教授
Abstract:  本プロジェクトでは、環境負荷の排出を抑えた都市は省エネルギーやリサイクルによりエネルギーや素材などの投入を削減する都市であり、その意味で自立的であるとの考え方に基づき、それを実現する都市代謝システムのあり方の確立およびそのための関連技術の開発を目的としている。ここでは、都市代謝システムをエネルギー、素材·水、緑地·都市計画、ライフスタイルの観点から捉え、各々の技術やシステムを検討するのみならず、これらのサブシステムと都市のGISデータベースを統合し環境低負荷型の都市計画を支援するための都市シミュレータを実現することをめざしている。これまで低温熱利用技術、ローエネルギーハウスや水処理技術、廃棄物分別技術などの要素技術開発、緑地評価手法、LCA評価手法の開発などを進めるとともに、都市シミュレータのプロトタイプを製作し具体的なイメージ作りを図ってきた。都市シミュレータはデータベースに加え、エネルギーサブモデル、廃棄物サブモデル、水利用サブモデル、水文サブモデル、交通サブモデル、緑地評価サブモデル、熱環境サブモデルなどから構成される。各サブモデルを統合化することにより、ある政策がもたらす影響を多角的な観点から定量的に把握できる。都市シミュレータはパソコン上に実現され、計算結果が空間的にグラフィック表示できインターラクティブな政策評価が可能となっている。

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