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終了報告書「科学技術振興事業団国際共同研究セラミックス超塑性プロジェクト」
Vol. 1 (2000) p.72
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高分子プリカーサーから作製したSi-C-N系セラミックスの緻密化と高温変形
石原 知1)
1) JST
  炭化ケイ素や窒化ケイ素は共有結合性が強く、高温においても変形しにくいため、耐熱材料として期待されている。変形しにくいことは、逆に、加工性に乏しいことでもある。これに対し、石英ガラスなど酸化物ガラスが高温で著しい延性を示すことは、古くから知られている。また、金属材料においても、急冷凝固やメカニカルアロイングの手法により、非平衡相に基づく微細結晶粒組織あるいはアモルファス組織を有する合金が得られ、そのような合金で超塑性現象が多く報告されている。非酸化物系セラミックス材料においても、微細結晶粒組織あるいはアモルファス組織を得ることができれば、超塑性による加工性の向上が期待できる。しかしながら、非酸化物系セラミックス材料の超塑性において、非平衡相を利用した研究は少ない。酸化物ガラスを除くセラミックスの場合、急冷凝固やメカニカルアロイングの手法を用いてアモルファス相を得ることは一般に困難である。一方、アモルファスのセラミックス材料を得る方法として、有機質の高分子を焼成して無機質のセラミックスを作製する高分子プリカーサー法がある。本プロジェクトでは、国際共同研究に基づき、ドイツ側のマックス·プランク金属研究所で研究開発された高分子プリカーサー法によるセラミックス材料を用いて、高温変形に関する研究を実施してきた。

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