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「動植物細胞におけるストレス応答機構」に関する共同研究
Vol. 1 (2000) 745
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熱ショックタンパクを指標とした自動癌診断システムの開発研究
藤田 健一1), 深瀬 和昭1), 川里 庸子1), 児玉 靖司2), 鈴木 啓司2), 浜本 和之3), 渡邉 正己2)
1) 池本理化工業株式会社
2) 長崎大学薬学部
3) 長崎大学医学部薬剤部
Abstract:  がん細胞の悪性度と熱ショックタンパク72(hsp72)の発現量に密接な関係があることに着目し、細胞におけるhsp72発現量を迅速に測定する臨床検査システムの開発を試みた。
その結果、がん細胞をスライドグラス上に培養し、24時間後に固定し、DNAとhsp72をそれぞれプロピオニュームヨーダイド(PI)および坑hsp72抗体で二重染色し、レーザースキャンニングサイトメーターでDNA及びhsp72量を自動的に測定することによって、極めて短時間にがんの悪性度を判定できることが判った。
この方法は、従来のウエスタンブロッティング法によるhsp72の判定に比べ、必要な細胞数が1/103以下で良い、
(2)測定時間が数分で済む、
(3)一連の操作と結果の判定に熟練を要しない、
(4)バイオプシ切片の利用が可能など多くの利点を有し実用性の高い方法と考えられる。

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