| 動物細胞のストレス応答反応を指標とした毒性/薬効評価手法の開発研究 I.毒性及び薬効評価のための生体等価培養系の開発 II.コラーゲンゲル上ラット肝細胞培養における培養キット化の検討
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| 斧原 正幸1), 澤井 博1), 横山 兼久2), 河村 健司1) |
| 1) 秋田住友ベーク株式会社 2) 科学技術振興事業団 長崎研究室 |
| Abstract: 本研究では細胞凝集塊を形成する培養方法を用いて、種々の細胞培養実験を基本に、最終的に毒性試験、発癌性試験などのin vitroの評価システムを構築するための培養方法の開発を行った。 I.では培養器の表面修飾によって細胞の形態が制御可能かどうかを検討し、各ウェルに単一のスフェロイドを形成する培養器を開発した。初代培養細胞では長期間にわたって固有の細胞機能を発現することを確認した。 II.では無血清培養液によるラット肝細胞の凝集塊を形成するコラーゲンゲル上3次元培養法を用いて、各種肝特異機能の発現を評価した。モノレイヤーと比較して、アルブミン合成や細胞内の中性脂肪量、グリコーゲン量がより生体内の細胞に近い状態であることを示唆した。 凝集塊を形成する3次元培養方法を確立し、従来の培養方法よりも高度の機能発現が維持されたことによって、細胞の生死だけでなく、細胞の機能変化という観点からの新しい毒性試験などの可能性が示唆された。 | | | |