| 海洋微生物ライブラリーの構築と有用細菌のスクリーニング
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| 竹下 哲史1), 福田 久孝2), 小中尾 政則3), 空閑 哲雄4), 松田 和子5), 山下 晶子5), 東島 貴子5), 松田 尚樹6), 森田 直子1), 小田 達也7), 渡邉 正己8) |
| 1) 長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設 2) 長工醤油味噌協同組合 3) 長崎県産業技術振興財団 4) 三菱長崎機工株式会社 5) 科学技術振興事業団長崎研究室 6) 長崎大学アイソトープ総合センター 7) 長崎大学水産学部海洋生物物理化学 8) 長崎大学薬学部放射線生命科学 |
| Abstract: 本研究は、周囲を海に囲まれ日本一、二の海岸線の長さを誇る長崎県の特徴を最大限に活かし、海底の泥、沿岸汽水域の泥及び海水等、海洋性、或いは海洋環境に順応した微生物を分離し、陸上生物には見られないユニークな生理活性を有する微生物の種々の分野での利用を将来構想として、その基盤となる「海洋微生物ライブラリー」の構築を目的としている。10,000菌株のストックを目標に採集活動を展開し、平成9年度第1回目のサンプリングの83サンプルから、細菌2,314株、放線菌296株、計2,610株を分離、保存した。第2回目のサンプリングの60サンプルから、細菌1,785株、放線菌、565株、計2,350株を分離した。平成10年度のサンプリングでは採集した45サンプルから、細菌は1,359株、放線菌は561株を分離し、海洋微生物ライブラリー登録株を10,377株とした。ライブラリー登録株から赤潮プランクトンの一種Chattonella marinaに対して殺藻性を示す細菌のスクリーニングを行い、強力な殺藻性を示す細菌を見いだし、Alteromonas属の一種であると同定された。 | | | |