| 植物のアルミニウムストレス耐性機構 V. 大麦アルミニウムストレス耐性関連遺伝子(群)QTL解析に向けた[大麦分子地図作成]
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| 斎藤 彰1), 宮崎 力2), 小内山 英一3), 佐伯 知勇4), Kazuhiro Sato5) |
| 1) 農林水産省九州農業試験場育種工学研究室 2) 科学技術振興事業団 3) キリンビール植物工学研究所 4) サッポロビール植物工学研究所 5) Okayama Univ. |
| Abstract: 酸性/アルミニウムストレス応答遺伝子群を量的形質座位(Quantitative Trait Loci)と捕え遺伝子連鎖分析(QTL mapping)するために、本研究では、日本の二条醸造用大麦KoAと中国の六条野性大麦Mokusekko3由来の120個体F2集団を用いてRFLP地図を作成した。1つのアイソザイム、1つの形態マーカー、177のRFLPマーカーを用いて222座位をマップした。地図全長は1389cMであり、マーカー間平均距離は6.3cMであった。雌配偶子の組換えを表わすHordeum bulbosum(Hb)由来の倍化半数体(DH)集団を用いた最も代表的な大麦RFLP地図とその地図を比較した。共通な60のRFLPマーカーの順列は同様で、大きな染色体再構成は検出できなかった。共通な隣り合ったRFLPマーカー間で6ヵ所の組換え価が異なっていた。しかし全領域にわたってはF2集団とDH集団由来の地図は非常に相同であった。本研究で新規に開発したRFLPマーカーとRFLP地図は、酸性/アルミニウムストレス耐性関連遺伝子のQTLマッピングに有用である。 | | | |