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共同研究終了報告書「脳活動に伴う二次信号の計測とその発生機序に関する研究」
Vol. 1 (2000) p.96
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ラットのバレル·コルテックスにおいて血流、電気的および内因性光信号を同時に計測するための閉鎖開窓法
藤田 英明1), 松浦 哲也1), 山田 勝也2), 稲垣 暢也2), 菅野 巌3)
1) 科学技術振興事業団秋田研究室
2) 秋田大学生理学第一講座
3) 秋田県立脳血管研究センター
  脳活動に伴う脳局所の血流調節機構を明らかにするためには、局所の神経活動と血流を同時に評価できる実験系が必要である。神経活動は電気的信号、血流に関する信号は、Laser-Doppler flowmetryや光計測によりもたらされる。これらの計測を同時に行うべく、Arieri A. et al.(1995)のチャンバーを基に、Kawamura S. et al.(1990)の漏斗法を導入した閉鎖開窓法を開発した。同法に用いられるチャンバーは、脳浮腫防止のための調圧機構を有し、Oリングを挟んでカバーグラスにより封入される。カバーグラスは、X-Y-Zマニピュレーターを有するフレームに固定され、フレームがマニピュレーターに固定された電極やプローブとともに移動することによって計測部位を選択することができる。カバーガラスは中心を避けた位置に穴があり、穴はゴムキャップで塞がれている。電極とプローブは、ゴムキャップを斜めに通過して固定されるため光計測の同時計測が可能となった。チャンバー内圧は、開頭手術から計測に至るまで4mmHgに管理され、生理的条件下の閉鎖空間で多種の同時計測が可能となった。

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