| | | PETの3次元収集は、2次元収集に比較して飛躍的に感度を増大させることができる。しかし、セプタを取り除くことにより散乱成分が増大し、画質を劣化させることが知られている。また、頭部のデータの場合には、体幹方向からくる視野外の散乱線も無視できない。したがって3次元再構成にあたっては、散乱成分の除去が定量性を向上させる上でも重要となる。従来研究されてきた散乱線補正(散乱線除去)法には、大きく分けて、エネルギーウィンドウ法、コンボリューション·サブトラクション法、モデルに基づく散乱線計算法などが上げられるが、いずれもデータ量や再構成時間の大幅な増大や予備実験の必要性などから、必ずしも臨床上実用的であるとは言いがたい。そこで、秋田脳研で稼働中の島津製PET装置SET-2300W(HEADTOME-V)において高速で簡便な散乱補正法を開発し、その有効性を評価したので報告する。 | | | |