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共同研究終了報告書「脳活動に伴う二次信号の計測とその発生機序に関する研究」
Vol. 1 (2000) p.366
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ラット体性感覚野における血流量、血流速度、及び血液量の関係
柏倉 健一1), 関 千江1), 松浦 哲也1), 藤田 英明1), 菅野 巌2)
1) 科学技術振興事業団秋田研究室
2) 秋田県立脳血管研究センター
  PaCO2変動負荷時の脳血流量変化に対し、血球速度及び血管容積のいずれが寄与するかをレーザー·ドップラー血流計(LDF)を用いて検討した。6匹の雄Sprague-Dawleyラットを開頭し、体性感覚野上で測定を行った。換気量を4分間隔で変化させ、各中間時点で採血(18回/個体)し、PaCO2, PaO2, pHを求めた。一方、採血を挟んだ1分間のFlux(血流量)、Velocity(血球速度)、CMBC(血球濃度)の平均値を各々の初期値で基準化し、同様に基準化したPaCO2値との回帰を求めた。この結果、得られた回帰直線はFluxがy=0.90x+0.26(r=0.95)、Velocityがy=0.60x+0.55(r=0.95)、CMBCがy=0.14x+0.86(r=0.72)であった。一方、FluxとVelocityとの回帰はy=0.65x+0.40(r=0.97)、また、FluxとCMBC間は、y=0.17x+0.80(r=0.83)であった。この結果、PaCO2変動負荷時の脳血流量変化は血球速度の寄与分が大きいことが確認された。

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