TOP > 巻一覧 > 目次一覧 > 書誌事項


共同研究終了報告書「脳活動に伴う二次信号の計測とその発生機序に関する研究」
Vol. 1 (2000) p.137
[PDF (161K)] [引用文献


ヒト一次視覚野における短時間及び連続刺激時のBOLD信号応答
柏倉 健一1), Zhang Xiaojing1), Jeff Kershaw1), 柏倉 明美1), 菅野 巌2)
1) 科学技術振興事業団秋田研究室
2) 秋田県立脳血管研究センター
  刺激時間を変化させた時のヒト一次視覚野におけるhemodynamic応答をBOLD信号を用いて測定、評価した。短時間刺激の結果、タイムコースのピーク値、面積、幅、ピーク時間は脳活動量の評価にあたり相対指標として用いることが可能と考えられた。また、刺激時間と応答量との間には線形性がないことがわかり、その原因としては刺激直後の神経活動量の一過性の上昇が示唆された。270秒の連続刺激の結果、BOLD信号のタイムコースには変化がないことがわかり、steady-state状態では脳血流量、酸素代謝量、脳血液量の各パラメータは変化しないことが示唆された。ただし、長時間にわたり、嫌気性糖代謝が続くとは考えにくく、従って脳血流量と脳酸素代謝量との乖離現象の解釈に関してbiomechanical モデルの妥当性が強まった。

[PDF (161K)] [引用文献

Copyright(c)2000 科学技術振興事業団