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加藤たん白生態プロジェクトシンポジウム報告資料
Vol. 1 (2000) p.41
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局在解析から蛋白質-蛋白質相互作用解析へ
長田 直樹1)
1) 局在解析グループ
  機能未知の蛋白質が与えられた場合、局在がわかれば、その蛋白質の機能についてある程度の目処を付けることができる。例えば、核に局在していれば、DNAの複製·転写·スプライシングなどに、またミトコンドリアに局在していれば、ATP合成などに関与している可能性が高いであろう。また、蛋白質-蛋白質相互作用を調べる際にも、局在が同じもの同士の中から検索したほうが、見つかる可能性が高い。このようなわけで、塩基配列が決定された完全長cDNAのクローンについて、緑色蛍光蛋白質(GFP)を融合させた蛋白質を動物細胞内で発現させて、その局在を網羅的に調べることにした。その過程で、核内に斑点上の特徴的な局在を示したクローンについて、さらに相互作用する蛋白質の検索を行い、このクローンがスプライセオソームの一構成成分であることを明らかにした。また、網羅的局在解析のために作製したGFP融合蛋白質並びに得られた局在情報を有効利用するため、蛋白質同士の結合によって局在が変わることを指標にして蛋白質間相互作用を検出する方法を考案した。

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